Wagby インタビュー

今回は、自社システムの内製化を実現できる、国産のノーコード開発プラットフォーム

「Wagby」を提供する株式会社ジャスミンソフト 代表取締役 贄 良則様にお話を聞いてきました!

Wagbyは、要件を満たす本格的な業務アプリケーションをノンプログラミングで開発できるツールです。PC/タブレット/スマートフォンに対応しており、カスタマイズ性の高さや安定性、コストパフォーマンスの良さが評価され、これまでに420社を超える企業・団体で採用されている実績があります。

画像:株式会社ジャスミンソフト代表取締役 贄 良則様

 

ツールの概要を教えてください

Wagbyは、対象が本格的な基幹系のアプリケーションを作るという事を目標にしており、プログラムを書くことが出来るローコード版のWagbyEEと、プログラムを書かず、ブロックを並べるだけで作成できるノーコード版のWagbyを提供してます。

内部的には同じエンジンを使っていますので、ノーコード版と言っても、その能力はローコード版とほぼ同じものなんです。

本格的な基幹系のアプリをノーコードで作れるようにと、現在ブラッシュアップを続けています。

 

Wagbyを立ち上げた経緯を教えてください

業務アプリケーションに特化したものを目指し、Wagbyをつくりました。例えば、販売管理、人事給与、本格的な製造業向けの生産管理など、いわゆる業務全般ですね。一から、プログラムを書く場合と比較して、5倍から10倍の生産性を持たせたいということが出発点でした。

 

利用者はどのような方が多いですか?

Wagbyは、業種、業態を問わずご利用いただけるので、官公庁、研究機関や、民間企業など、幅広くご利用いただいております。

ユーザーの 3〜4割程は、情報システム部門の方で、Wagbyの使い方を覚えて、 業務アプリケーションを内製で作りたいという方ですね。6割ぐらいは開発会社の方で、Wagbyを使って、お客様向けのシステムや納品物を作るという方で、中にはパートナー企業として登録いただいてる企業様もございます。

 

お客様からはどのような要望が多いでしょうか?

Wagbyはどちらかと言うと、基幹系のシステムを対象にしていますので、既存のシステムが古くなったため、リプレイス用に作り直したいというご要望を沢山いただきます。

最近だとスマホやタブレットなどの各種ITデバイスが増加しているので、クラウドに対応したいという新しい要望に対して、古いシステムでは対応できないので作り直したいが、工期や費用を圧縮して作りたいというお客様に、ノーコードがヒットしている状況です。

 

Wagbyを使うことで、費用面はどの程度カットできるのでしょうか?

パートナー様によりますと、Wagbyを初めて利用する方で3割減ほど。慣れていきますと、5〜6割減という効果が見込めるとお聞きしています。

 

反対に、Wagbyだと対応が難しいご要望はありますか?

Wagbyが向いていないところは、お洒落なECサイトの作成や、手作りで画面を作るような独自の仕様といったUIには対応していません。

それは日本の特性にあった業務パターンを私達が研究し、業務内容に合わせたパターンの組み合わせで作成できるようにしているので生産性は高いのですが、その代わりに、完全に独自の画面を作りたい方には、向いていないという形にはなってしまいます。

 

Wagbyの強みを教えてください

まず他社製品と比較すると、真っ先に出てくるのは価格です。

他社製品でWagbyと同じことをしようと思った場合、圧倒的にWagbyが安価になると思います。

また、業務の複雑なロジックをかける点も強みですね。

Wagbyはサーバー側の処理、足し算、引き算を始めとする計算、データ更新といったものを全てサーバー上でかけます。

プログラムを書かずにブロックを並べるだけでシステムを構築できる簡単さは、恐らくダントツだと思っています。

 

Wagbyは初めて利用する方でも簡単に扱えますか?

私達が難しいと思っているのは、データベースの定義から始める必要がある点ですね。

Wagbyは出発点が基幹系ということもあり、データベースの項目の洗い出しからスタートします。

そのため、データベースというものをあまり知らないという方には、少し敷居が高くなります。

反対にマイクロソフトアクセスを使った事がある方など、データベースについて知識がある方は比較的簡単に扱えると思います。

 

料金プランは、どのような形態になっていますか?

Wagbyの場合は、アカウント登録では費用をいただいておりません。代わりに、同時にログインしている人数という形で費用をいただいております。

画像:Wagby|価格

一般的なサービスでは、アカウント登録で課金され、100ユーザーのアカウント登録だと100人分という形だと思いますが、Wagbyでは同時接続数で計算し、一接続で3000円になっています。

例えば、ある会社様でユーザー登録を100人分したけれど、この業務は最大でも同時に10名しか使わないのであれば、10アカウント分しか料金が発生しません。

開発環境ライセンスの方では月額6000円になっています。Wagbyの場合は開発環境と本番環境を分けおり、開発環境でテストをしてから、本番環境に引っ越すという形を採用しています。

 

今後の目標を教えてください

Wagbyは基幹系ということもありますので、これまで基幹系の方で使われていた技術をノーコード版でもそのまま実現できるように、ロードマップを立てています。

例えば、基幹系の中で非常に重宝される世代管理機能も積極的にノーコード版でも使えるようにしたいと開発しています。

また、テーブルの設計時に必ず出てくる考え方で「主キー」という考え方があります。

基幹系の業務では複合主キーという考え方が必須になっており、キーとキーを連結し主キーにするという動きに対応しているノーコードを私は見たことがないです。

業務関係では複合キーが当たり前に使われていますので、そちらもWagbyでサポートしていきたいと考えています。

こういった事を積み上げていき、基幹系のシステムを十分に作れる能力を持ってると認知していただく、しかもそれが、ノーコードでより簡単に基幹系のアプリケーションが作れる環境があると知っていただくことが今の私たちの目標になります。

 

その目標を実現するにあたって、課題はなんでしょうか?

課題は時間ですね。できれば年内中に実現したいという目標を立てています。開発チームの方は、本当にずっと集中的に開発していますので、どんどんリリースしていきたいと思っています。

 

<Wagbyの情報>


Wagby公式HP:https://wagby.com/

株式会社ジャスミンソフト公式HP:https://www.jasminesoft.co.jp/#

Wagbyのコラム記事:https://wagby.com/column/index.html