おすすめの無料業務効率化ツール10選|選び方やメリット、自作方法も解説

近年、人手不足や働き方改革、テレワークの普及などによって、これまでより一層業務効率化が重視されています。

業務効率化の方法はいろいろありますが、なかでも「業務効率化ツール」の導入は、業務効率化の推進に大きく役立つでしょう。

しかし、業務効率化ツールは多種多様で、どれを選べばよいのかわからない方もいるのではないでしょうか。自社の業務に合うツールが見つからず、自作できないかと考えている方もいるかもしれません。

そこでこの記事では、業務効率化ツールの選び方や自作のコツとともに、おすすめの業務効率化ツールをご紹介します。業務効率化ツールの導入で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

*企業規模の業務効率化をする場合は、プロに相談することをおすすめします。

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業務効率化ツールとは?

業務効率化ツールとは、業務をスムーズに進めるのに役立つITツールのことをいいます。プロジェクトやタスクを管理するツール、社内で手軽に情報を共有するツール、作業を自動化するツールなど、非常に種類が豊富です。

業務効率化ツールというと、導入に高額なコストがかかりそうなイメージがありますが、なかには無料で利用できるものもあります。

クラウド型で社内にサーバーを設置したり、ソフトをインストールしたりする必要がなく、気軽に導入しやすいツールが多いのも魅力です。

 

業務効率化ツールの種類

業務効率化ツールには、以下のようなものがあります。

  • RPA:データの集計や名刺の入力などの単純作業を自動化するツール
  • SFA:顧客データ管理や営業内容の記録、営業報告書の作成など、営業活動を支援するツール
  • コミュニケーションツール:ビジネスチャットなど、他者とコミュニケーションを取るためのツール
  • クラウドストレージ・ファイル共有ツール:ファイルの共有、保存、編集などをクラウド上で行うツール
  • タスク・プロジェクト管理ツール:個人やチームのタスク管理やプロジェクトの進捗管理を行うツール
  • ワークフロー可視化ツール:社内決裁をクラウド上で行うツール
  • ペーパーレス化ツール:契約書や請求書の準備や配布、捺印などをクラウド上で行うツール
  • 顧客管理ツール:顧客情報を保存、管理するツール

業務効率化ツールを導入するときには、こうした数多くの業務効率化ツールの中から、自社に合うものを選びましょう。

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業務効率化ツール導入のメリット

業務効率化ツールを取り入れることで得られるメリットには、以下のようなものがあります。

  • コスト削減
  • 作業の標準化
  • 従業員のワークライフバランス向上
  • 柔軟な働き方の提供

多くの人員や時間を必要とする単純作業を、業務効率化ツールによって自動化すれば、コストを大幅に削減できます。手作業によるミスが無くなりますし、誰が対応しても同じクオリティになるよう標準化することも可能です。

事務作業などに取られていた時間を削減し、本来の業務に使える時間が増えれば、残業が減ってワークライフバランスも向上するでしょう。

また、資料の共有や会議、進捗管理などをオンラインでできるようになれば、リモートワークがスムーズになります。

すると、災害時などで出社が難しいときでも業務が続けられますし、育児や介護などで辞めざるを得なかった従業員が仕事を続けられるようになるなど、より働きやすい環境を提供することにも役立ちます。

 

業務効率化ツールの選び方|5つのポイントを解説

業務効率化ツールはとにかく取り入れればよいというものではなく、自社の問題を解決してくれる機能を持つものを選ばないと、思うような効果が得られません。

「そうはいっても、どう選べばよいのかわからない」というときは、以下の5つのポイントを押さえて選びましょう。

  • 問題点を改善する機能があるか確認する
  • 使い方が簡単なものを選ぶ
  • スモールスタートが可能かチェックする
  • 自社のルールや既存ツールと合うか確認する
  • セキュリティ対策が万全なものを選ぶ

なぜ上記のポイントを押さえておくべきなのか、各ポイントの詳細を解説していきます。

 

1.問題点を改善する機能があるか確認する

どれだけ素晴らしい機能を持つ業務効率化ツールでも、自社の業務効率化に生かせなければ導入した意味がなくなります。それどころか、自社に合わないツールを使うことにより、これまで以上に業務が非効率になる可能性もあるのです。

このような結果にならないように、業務効率化ツールを導入する前に自社の問題点を明確にし、その問題点を改善する機能があるかどうかをしっかり確認しておきましょう。

業務効率化すべき問題点の見つけ方

問題点を改善する機能があるかを確認するには、そもそも自社の業務効率化すべき問題点は何なのかを把握しておかなくてはなりません。

業務効率化すべき問題点を見つけるには、まずすべての業務を可視化する必要があります。

  • どの部署でどんな業務が行われているか
  • 担当者は誰か、何人いるか
  • どれくらいの頻度で発生する業務か
  • 業務フローやマニュアルはあるか

このように、各部署の業務について、できる限りくわしく洗い出しましょう。すると、「こんなに人はいらないのでは」「マニュアルがなく作業が標準化されていない」などの問題点が見えてくるはずです。

このとき、一方的に「ムダ」と判断するのではなく、業務の担当者にヒアリングするようにしましょう。

傍から見るとムダに見えても、事故防止のために必要な手順であるなどの事情があり、無理に削減することでかえってミスが増えたり、効率が悪くなったりする可能性があります。

 

2.使い方が簡単なものを選ぶ

従業員が簡単に使いこなせそうなツールかどうかも、見ておきたいポイントです。多機能な業務効率化ツールは使いこなせれば便利ですが、使いこなすためにはそれなりのスキルが必要になることがあります。

そのような業務効率化ツールを導入すると、詳細なマニュアルや研修が必要になって、導入前よりもコストがかかるようになる可能性があるのです。さらには、使い方が複雑すぎて誰も使いこなせず、何の役にも立たなかったということにもなりかねません。

こうした事態を防ぐためにも、本格的に導入する前に、従業員が使いこなせそうかをチェックしておきましょう。

マルチデバイス対応かもチェックする

業務効率化を目指すのであれば、マルチデバイス対応のツールかどうかもチェックしておきたいポイントです。パソコンでしか使えないツールだと、外回り中などに使えない可能性があります。

そうなると利便性が下がってしまうため、とくにコミュニケーションツールやファイル共有ツールなどは、パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットなどでも使えるものを選ぶのがおすすめです。

 

3.スモールスタートが可能かチェックする

業務効率化ツールを導入するときには、スモールスタートできるツールかどうかも確認しておきましょう。

自社にぴったりのツールだと思っていても、実際に使ってみると合っていなかった、使いづらかったなど、あとから問題が出てくることがあるためです。初めからコストをかけて本格的に導入してしまうと、こうした問題が出てきたときに修正しづらくなります

まずは無料ツールや無料トライアルができるツールを使う、数ヶ月間は試験的に少人数で運用するなどして、使い心地を確かめてから本格導入を検討しましょう。

 

4.自社のルールや既存ツールと相性が良いか確認する

すでに何らかのツールを使っていて、新たに業務効率化ツールを導入する場合は、既存ツールと新たなツールの相性も確認する必要があります。既存ツールとの相性がよくないと、データがうまく移行できない、連携ができなくて使い勝手が悪いなどで業務効率化がうまく行かなくなることがあるためです。

業務効率化ツールはクラウド型のものが多いですが、もしソフトのインストールが必要なツールを導入する場合は、パソコンが重たくならないかもチェックしましょう。

また、新しいツールを導入するときには、個人情報の取り扱いなどの社内ルールや規則から外れないものを選ぶ必要があります。導入してみたら規則に合わないものだったというようなことが起こらないように、事前に法務部などの担当部署に確認を取り、問題がないかを確認しておきましょう。

 

5.セキュリティ対策が万全なものを選ぶ

業務効率化ツールを選ぶときにはコスト面に目が行きがちですが、セキュリティ面も忘れずにチェックしておきましょう。低コストだったからと安易にツールを導入した結果、社内のパソコンがウイルスに感染した、重要な顧客情報が流出してしまったなど、大きなトラブルにつながる恐れがあるためです。

とくに重要なデータを扱うツールを選ぶときには、ツールの運営会社やデータセンター、サポート体制、サーバーの管理体制などをくわしく調べ、セキュリティに問題がないかを確認しましょう。

 

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無料の業務効率化ツール10選

業務効率化ツールには有料ツールと無料ツールがありますが、必ずしも有料ツールのほうが優秀だとは限りません。無料ツールのなかにも、有料になっていないのが不思議なほど機能が充実しているもの、使いやすいもの、セキュリティが強固なものが数多く存在します。

そんな無料の業務効率化ツールのなかから、多くの企業で役立つ機能を持つ、おすすめのツールをご紹介します。

 

1.Google Drive【ファイル管理】

Google Drive(グーグルドライブ)は、フォルダの保存、共有、共同編集に利用できるクラウド型ツールです。

  • Google ドキュメント:Microsoft Wordに近い形式の文書作成ツール
  • Google スプレッドシート:Microsoft Excelに近い形式の表計算ツール
  • Google スライド:Microsoft PowerPointに近い形式のプレゼンテーションツール

上記の3種類のツールが使用でき、文書や表を作成するだけでなく、Microsoft Officeの形式に変換もできます。Microsoft Office以外にも多数のファイル形式に対応しており、PDFやCADファイルなどに変換することも可能です。

また、マルチデバイス対応で共有ドライブもあるため、プロジェクトのメンバーがそれぞれ別の場所からファイルにアクセスしたり、共同編集したりすることもできます。

 

2.Google Calendar【スケジュール管理】

Google Calender(グーグルカレンダー)は、スケジュール管理に役立つクラウド型ツールです。カレンダーといっても、ただ日付を確認するだけのツールではありません。

スケジュールを登録して共有できるほか、会議室の予約や利用状況の管理ができる機能も付いています。

また、「会議の迅速化」という機能があるのも、Google Calenderの特徴です。この機能を有効にしておくと、30分の会議は25分、60分の会議は50分程度と、会議の所要時間が自動的に短縮されます。

実際にこの時間内に会議が終わるとは限りませんが、スケジュール上の所要時間が短くなっていることで、何となく「時間内に終わらせなくては」という意識が芽生えるでしょう。

その結果、段取りよく会議を進められるよう準備するなど工夫するようになれば、業務効率化につながります。

3.Asana【タスク管理】

Asana(アサナ)は、メンバーの進捗やタスク管理が直感的にできる、プロジェクト管理ツールです。

アメリカのソフトウェア会社Asana,Inc.が提供しているツールで、世界190ヵ国で100 万以上ものチームに利用されています。

Asanaの主な機能は、以下の4つです。

  • リスト……ToDoリスト形式のタスク管理
  • タイムライン……視覚的に、タスクやスケジュールを把握できる
  • ボード……付箋のようにタスクを移動できる
  • カレンダー……タスクやプロジェクトのスケジュールを把握できる

 

メイン機能のリストは、担当者のタスクが一目でわかるので、社員一人一人の「業務負担軽減」や「タスクの抜け漏れ防止」に役立ちます。

他にも、プロジェクトごとのコメント機能や、作業を自動化してくれるオートメーション機能などの便利な機能が利用できます。オートメーション機能は、新規のタスクを適切なプロジェクトに移動させたり、仕事の種類に応じて適切なタスクをスタッフに割り当てたりなどの作業を自動化することができる機能です。

Asanaは、効率的なタスクマネジメントを実現し、チーム全体の生産性向上につなげられるツールです。

4.Slack【チャット】

アメリカ発のSaaS型ビジネスチャットツールです。2019年9月時点では、日間アクティブユーザーは1,200万人を突破し、有料プランの利用者数は600万人を超えています。日本でも、現在50万人以上が利用していると言われている人気のツールです。

チャット形式でコミュニケーションが取れるという点はLINEに近いツールですが、

  • 相手の対応状況がリアルタイムでわかる
  • 「日付」や「送信者」などで条件検索ができる
  • 送信済みのメッセージを編集できる

などの違いがあります。

また、正当な理由があれば、管理者は個人チャット間のやりとりも確認できるので、社内や外部とのコンプライアンス違反防止にも役立ちます。さらに従業員のアカウントを削除する機能を利用すれば、個人情報や機密情報の漏洩を防止することも可能です。

Slackの主な機能は、以下の7つです。

  • チャネル……チームやプロジェクトごとに分けてチャットができる専用スペース
  • チャット……ラインのようにメッセージを送れる機能
  • ファイル管理……ファイルや文書、写真、ビデオなどを共有できる
  • タスク管理……書式付きの長いコンテンツを作成できるポスト機能で、チェックボックスリストを作成できる
  • メッセージ検索機能……メッセージの内容や日付、メンバー、チャンネルなどで検索条件を絞り、過去のメッセを検索できる
  • ビデオ通話(ハドルミーティング)……Slack内からビデオ通話ができる機能。画面共有や絵文字のリアクションなども可能
  • 通知設定のカスタマイズ……メッセージの種類、キーワードによって通知の可否をカスタマイズできる。音やデバイスごとの設定も可能

チャネルは、プロジェクトや取り組みごとに専用スペースを作成できる機能で、目的に応じたグループでのチャットを実現します。

このようにSlackは快適なビジネスコミュニケーションが可能なツールです。これまで複数のツールを利用して行っていた業務をSlackで一元化することにより、報告漏れや管理が複雑になるなどの問題も解消できるでしょう。


5.Chatwork【チャット】

Chatwork(チャットワーク)は、メッセージのやり取りや電話など、業務上でのコミュニケーションを効率化するビジネスチャットツールです。

個人のメモ代わりに使えるマイチャット、複数人でやり取りできるグループチャットのほかに、音声通話やビデオ通話といった機能も利用できます。大容量のファイルの共有やタスク管理も可能です。

基本的な機能は無料で利用できますが、有料プランに加入すると、ユーザー管理やチャットログ機能なども使えるようになります。(プランによって使用できる機能が異なります)

KDDI株式会社と業務提携し、大企業や官公庁でも使用できるレベルのセキュリティ水準を保っているため、セキュリティが気になる方でも安心して利用できるでしょう。

 

6.Stock【情報管理】

Stock(ストック)は、情報管理・共有を効率化するためのクラウド型ツールです。ビジネスチャットツールでは古い情報がどんどん流されてしまい、確認が遅れると「あのファイルはどこだっけ…」と探すのに手間がかかることがあります。

しかし、Stockであれば必要な情報が流れていくことなく保管できるため、情報を探す時間を削減することが可能です。

ビジネスチャットツールのSlack(スラック)との連携も可能で、Slackで送られてきた重要なメッセージを、ワンクリックで保管することもできます。スマートフォンからも利用できるため、外出中に保管しておきたい情報が届いたときでも安心です。

また、ファイルや画像をダウンロードせずに確認できるプレビュー機能や、削除データを30日間保管する誤削除防止機能などもあり、情報管理の手間やストレスから解放されます。

 

7.Eight【名刺管理】

営業担当などで、たくさんの名刺を交換する方は、名刺の管理方法に悩むことも多いでしょう。

そんな方におすすめなのが、名刺管理ツールEight(エイト)です。スマートフォンで名刺を撮影するだけで、名刺の内容を正確にデータ化してくれます。

名刺のデータにはいつでもアクセス可能で、名前や会社名などで検索もできるため、必要な情報を素早く取り出せます。

オンラインで名刺交換する機能もあり、URLやQRコードを送るだけでEightを使っていない相手にも電子名刺が送れるため、名刺を持っていないときに名刺交換する場面に出くわしても安心です。

有料の「企業向けプレミアム」に加入すれば、従業員がそれぞれEightに登録した名刺のデータをデータベース化し、社内全体で共有することもできます。この機能を使えば年賀状などの送付も簡単になりますし、従業員の退職によって顧客情報が失われることも防げます。

 

8.Wantedly people【名刺管理】

名刺の管理に困っているビジネスパーソンは多いのではないでしょうか。Wantedly peopleを使用すれば、名刺を効率的に管理することができます。

Wantedly peopleはWantedlyが提供している個人用の名刺管理ソフトです。名刺をスマートフォンで撮影するだけでデータ化でき、1度の撮影で同時に10枚の名刺をすばやくデータ化できます。

またデータ化した名刺情報と、Wantedly上に登録されているプロフィールは、会社名や名前、部署、役職などの条件検索が可能で、打ち合わせ前などに取引先の情報をすぐに確認することができます。連絡先の共有や連絡先のCSV化などの機能も、名刺データを活用するうえでとても便利です。

また、Wantedlyとの連携も可能で、登録した名刺の相手のプロフィールが更新されると、転職や異動、昇進などの最新情報も通知してくれます。

Wantedly peopleは、Wantedlyのアカウントがあれば誰でも無料で利用可能です。アカウントの作成・連携後は、直感的に利用できるので、簡単に始めやすいでしょう。

 

9.Zoom【テレビ会議】

オンライン会議に使えるツールを探している方は、ぜひ企業向けのWeb会議・チャットツールのZoom(ズーム)を試してみてください。

音声や映像の品質が高く、最大40分、100人まで参加できるグループミーティングも開催できるため、通常の会議だけでなく研修などにも活用できます。有料プランに加入すれば、グループミーティングの時間は30時間に、参加人数はプランによりますが最大1,000人に増えるため、大企業のセミナーでも対応可能です。

また、単に音声や映像をつなげるだけでなく、チャット機能やファイル共有機能、デバイスの画面共有機能などもあります。グループミーティング中の必要な資料の受け渡しや意見交換などもスムーズにできます。

マルチデバイス対応で、カメラやマイクがあればパソコンでもスマートフォンでも、タブレットからでも利用できるため、リモートワークのときにも役立つでしょう。

 

10.Excel【業務効率化】

多くの企業のパソコンに入っているExcelですが、どれくらい使いこなしているでしょうか。Excelはうまく使いこなすと、業務効率化に大きく貢献してくれます。

たとえばExcelの関数を使えば、指定した範囲内の数値を自動で計算して入力してくれるため、自分で計算・入力する手間を一気に削減することが可能です。計算・入力ミスも起こらなくなるため、数字が合わずに何度も計算をやり直し、膨大な時間がかかるということもなくなります。

Excelのマクロを使えば、Excel上で行う操作を記録して、同じ操作を自動で繰り返すことができます。単純な繰り返し作業をExcelで自動化すれば、そこに割いていた人手や時間をほかの業務に回せるため、あまりExcelを使っていないという方は、ぜひExcelを活用してみてください。

 

業務効率化ツールの自作は可能?

業務効率化ツールはたくさんありますが、どれもしっくりこない、新たなツール導入に手間がかかるなどの理由から、自作できないかと考える方もいるのではないでしょうか。

結論からいうと、業務効率化ツールの自作は可能です。たとえば、「無料の業務効率化ツール7選」で紹介したExcelの関数やマクロを覚えれば、入力作業を自動化する業務効率化ツールが作れます

しかし、企業規模の業務効率化をする場合には注意が必要です。

大規模な企業の場合、業務を効率化するためのシステムも複雑になり、開発に慣れていない方には自作がかなり難しくなります。

そのため、中小~大企業の場合は、費用がかかってもプロに相談することをおすすめします。

 

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業務効率化アプリ作成サービスも登場

ExcelのマクロやGASが使えない、IT担当者などもいないという場合は、プログラミングの知識不要で業務効率化アプリが作れるサービスを使ってみてはいかがでしょうか。

たとえば、「CELF(セルフ)」というサービスでは、Excelでシートを作成し、いくつか設定を済ませるだけで、集計などを自動化できる業務効率化アプリが完成します。100種類以上あるテンプレートを利用すれば、自分で一から考える必要もありません。

テンプレートには、「調達・購買」「経理・財務」「法務・総務」「人事・労務」「情報システム」「経営管理」と6つのジャンルがあるので、各部署で役立つ業務効率化アプリが作成できるでしょう。

各業務の担当者に、自分で業務効率化アプリを作ってみてもらうのもおすすめです。自分で作ったアプリがうまく動作し、業務効率化につながれば、従業員のモチベーションアップに役立つ可能性があります。

 

業務効率化ツールを自作する際の3つのコツ

業務効率化ツールを自作するときには、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

  • 何の作業を自動化すべきか考える
  • 完成までの設計図を作る
  • 手順が少ない作業から始める

これらのポイントを押さえておかないと、完成までに多くの時間を要したり、途中で投げ出してしまったりする可能性があります。

せっかく業務効率化ツールを自作しようと頑張っていたのに、途中でやめてしまってはもったいないです。また、意欲が削がれて業務効率化がストップしてしまうかもしれません。最後までやり切れるように、各ポイントについて理解しておきましょう。

*企業規模の業務効率化を行う場合、自作ではかなり難易度が高いです。詳しくは、以下の記事をご覧になってください。

業務アプリの開発まとめ。自作の方法や開発に使われる言語を解説!

 

1.何を作るか明確にする

業務効率化ツールを自作するときには、ゴールを明確に設定することが重要です。業務効率化ツールを作るときに、Excelでマクロを組んだりプログラミングしたりするのは、機械に「こう動くように」と指示を与える作業です。

機械は人間とは違って曖昧な表現を読み取ったり、雰囲気で察したりすることはできないので、明確な指示を出さないと動いてくれません。

しかし、最終的に何が作りたいかが明確でないと具体的な指示の出しようがないため、「こういう作業を自動化したい」などとしっかり決めておく必要があります。同じ手順を繰り返す作業や「毎日0時にバックアップを取る」など定期的に発生する作業は自動化しやすいです。効率化したい業務のなかに、こうした作業がないかを確認してみましょう。

 

2.完成までの設計図を作る

業務効率化ツールを作るときに、ひとつでも手順が抜けてしまうと思うような結果が得られません。確実な結果を得るためにも、業務効率化ツールの作成を始める前に、完成までの設計図を作っておきましょう

たとえば、毎日0時にバックアップを取るツールを作るとしたら、以下のような指示を出す必要があります。

  1. 毎日0時開始
  2. バックアップを取る
  3. 指定のフォルダに保管する
  4. フォルダに名前を付ける

このうち、「毎日0時開始」が抜けるといつ作業を始めればよいのかわかりませんし、「バックアップを取る」が抜ければ毎日0時に何をすればよいのかがわかりません。

しかし、きちんと設計図を作っていれば手順が抜けることがなく、どの手順まで作ったのか進捗管理もしやすくなります。簡単な業務効率化ツールであればメモ程度のものでもかまわないので、設計図を用意しておきましょう。

 

3.手順が少ない作業から始める

手順が多い作業用の業務効率化ツールを作ろうとすると、それだけプログラムの量も多くなり、複雑になります。

マクロやプログラミングに慣れていない方が初めから複雑なツールを作ろうとすると、なかなかうまくいかずに途中で心が折れてしまう可能性があります。したがって、まずは手順が少ない作業のツール作成から始めましょう。

簡単な業務効率化ツールでも、いくつか作っていれば作業に慣れてくるはずです。そうしてある程度慣れてきたら、もう少し複雑なツールに着手するよう段階を踏んでいけば、途中であきらめることなくやり遂げられるでしょう。

最初はテンプレートの利用もおすすめ

マクロやプログラミングは、これまで経験したことがない方にとってはハードルが高いものです。どうしてもうまくいかないときや勉強する時間が取れないときは、マクロやプログラミングのテンプレートを利用してみるのもひとつの方法です。

とくにExcelは業務で使用している企業も多いため、Excelのマクロのテンプレートやサンプルはインターネット上にたくさん公開されています。無料でダウンロードできるものも多いので、自社で使えそうなものを探してみましょう。

完成されたテンプレートを分析してみれば、業務効率化ツールを自作するときのヒントも得られるかもしれません。

 

個人におすすめの業務効率化ツール3選

「業務効率化ツールを導入する」というと、従業員数が多い企業で実施するような、大げさな話に聞こえるかもしれません。

しかし、業務効率化ツールには、個人の業務を効率化したいときにも便利なものがたくさんあります。自分の仕事の効率を上げて時間に余裕ができれば、残業を減らしたり資格取得のための勉強をしたりと、時間をより有効に使えます。

勤務先がとくに業務効率化に取り組んでいなくても、自主的に業務効率化を進めてみてはいかがでしょうか。

ここでは「タスク管理に役立つツール」「情報の記録に役立つツール」「便利な機能を複数兼ね備えたツール」の3種類をご紹介します。個人の業務効率化を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

1.Trello

Trello(トレロ)はチームでのタスク管理だけでなく、個人の業務やプライベートでの予定管理にも使えるタスク管理ツールです。

タスク管理画面が掲示板のようになっているのが特徴で、タスクを「カード」にしてボードに表示させます。

そして、「未着手」「作業中」「完了」のように、現在の状態に応じてカードを移動していきます。よって、今どんなタスクがあり、どのタスクがどこまで進んでいるかがひと目でわかるようになっています。

Trelloには有料プランもありますが、無料プランでもタスク管理の基本的な機能は使えます。個人で使う分には無料プランでも十分でしょう。

スマートフォンやタブレットからでも利用でき、どこからでも手軽にタスクを確認できるので、タスクの対応漏れも防げます。Googleやコストコなど、多くの企業がTrelloを導入しています。

 

2.Evernote

取引先との会話やちょっとしたアイデアなど、いろいろな情報を記録しておきたいが、手帳を持ち歩くのは面倒だという方は多いです。そのような方には、Evernote(エバーノート)という情報管理ツールがおすすめです。

大切な情報をテキスト形式だけでなく、文書や画像、音声などでも保管しておけます。複数のデバイスと同期できるので、いつどこからでも必要な情報を取り出すことが可能です。

検索機能も付いているため、たくさんの情報を保管しても、目的の情報をすぐに見つけられます。多彩な編集機能によって、自分が使いやすいようにカスタマイズできるのも魅力です。

やはり、無料プランでも、情報の保管や複数デバイスの同期(2台まで)、検索機能といった基本機能はすべて利用できます。したがって、個人利用であれば無料プランでも問題ないでしょう。

 

3.Google Workspace(旧:G Suite)

有料でも問題ないという方は、Google Workspace(グーグルワークスペース)を活用してみてはいかがでしょうか。

Google Workspaceには、以下のGoogleが提供する業務効率化に便利なツールがまとめられています。

  • Gmail
  • Google Drive(ドキュメント、スプレッドシート、スライド含む)
  • Google Meet
  • Google Calender
  • Google Chat
  • Google Keep
  • Google Sites
  • Google Forms
  • Google Currents

少人数向けプランのBusiness Starterは月額680円なので、個人で取り入れてもそれほど負担にはならないでしょう。Google DriveやGoogle Calender以外に、チャットやWeb会議ツールなども使えるため、複数のツールを導入しなくても業務効率化を実現できます。

 

まとめ

業務効率化ツールは、タスク管理や作業の自動化、情報管理などができるITツールです。ツールを導入すれば、コスト削減や作業の標準化など、さまざまなメリットを得られます。

ただし、とにかく業務効率化ツールを導入すればよいというわけではなく、自社の問題を改善してくれるツールを選ぶことが重要です。

まずは自社の業務内容を洗い出し、何が問題でどんなツールを使えば解決できそうかを考えたうえで導入するツールを決定しましょう。

最近は無料の業務効率化ツールの種類も豊富で、無料でありながら機能が充実しており、セキュリティも強固なツールが数多く登場しています。

無料トライアルができる業務効率化ツールもあるので、業務効率化の方法で困っているのであれば、ぜひ業務効率化ツールを取り入れてみてください。

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