Zapierは、日々のタスクを自動化できる便利なアプリケーションです。プログラミングなしでアプリ同士の連携や自動化が誰でも簡単に設定できるため、多くの企業やチームで導入されています。
この記事では、Zapierの特徴や料金、使い方やアプリ同士の連携例などを紹介します。
最後まで読めば、Zapierを使いこなすために必要な知識が手に入ります。
Zapierに興味がある人や効率化ツールの導入を検討している人は、ぜひ読んでみてください。
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Zapierとは
はじめに、Zapierとはどのようなツールなのか紹介します。
Zapierの読み方は?
Zapierの一般的な読み方は、「ザピアー」です。中には「ザピエル」と読む人もいて、インターネットで検索すると両方ともZapierがヒットします。
公式Twitterアカウントでは「ザピアー」の韻を使ったつぶやきも出ていることから、「ザピアー」が無難でしょう。
アメリカのタスク自動化ツール
Zapierはアメリカ発の自動化ツールで、複数のアプリケーションを使った作業を簡単に自動化できます。
下記は、連携可能なサービスの代表例です。
- Gmail
- Googleドキュメント
- Dropbox
- WordPress
主要なウェブサービスから、SNS、CMSまで、約2,000種類ものツールやサービスの連携が可能です。
従来、自動化設定はエンジニアによるコード入力が必須でしたが、Zapierを使うことでコーディングなしで誰でも作成可能。
別々に使っていた各アプリを自分好みのワークフローに設定することで、自動的に作業を進められます。工数の削減や誤作動の予防、時間短縮にも役立つのでおすすめです。
無料から使える料金プラン
Zapierの料金プランは、完全無料のFreeプランを含め5種類用意されています。プランごとの具体的な違いは以下の通りです。
- 1ヶ月内のタスク処理数
- ワークフローのパターンであるZapの数
- 使用可能なツール(サービス)
各プランの料金をはじめとする特徴は以下の通りです。
プラン名 | 年額プランの月額 | 月額プランの月額 | Zap数 | タスク数/月 |
Free | 無料 | 無料 | 5 | 100 |
Starter | $19.99 | $25 | 20 | 750 |
Professional | $49 | $62.50 | 50 | 2,000 |
Team | $299 | $312.50 | 無制限 | 50,000 |
Company | $599 | $750 | 無制限 | 100,000 |
参照元:Zapier公式HP
無料プランでは、5Zap以内で月に100タスクまで使用できます。使用可能なツールやサービスは限られますが、Zapierをまずは体験したい場合は無料プランがおすすめです。
また、4つの有料プランには14日間の無料トライアルが設けられています。利用頻度や操作性などを確認した上で最適な料金プランを選べるので、無料トライアル期間をぜひ活用しましょう。
日本語化できる?
Zapierは日本語化することができません。(2021年1月時点)料金プランの日本円への切り替えは可能ですが、その他のアカウント設定や機能の説明などシステム内の表記はすべて英語です。
英語がわからない場合、細かな説明を理解するためにはGoogle翻訳などの翻訳ツールを使う必要があります。
ただ、設定や使い方自体の難易度は低く、Zapierで利用できるアプリを使っている人であれば問題なくスタートできるでしょう。
Zapierの使い方
次に、Zapierの使い方について見ていきましょう。
Zapを作成
Zapierでは、サービス同士を組み合わせて作成したワークフローのことを「Zap(ザップ)」と呼びます。アプリを組み合わせてZapを作成し、自動化設定を行います。
【Zapの作成手順】
1.新規Zapを作成するために「Zaps」をクリックする
2.ページ上部「MAKE A ZAP!」、またはZap一覧内「Make a New Zap」をクリックする
Zap自体は、トリガー(Trigger)とアクション(Action)で構成されており、それぞれの登録方法を次から説明します。
トリガーの登録
「トリガー(Trigger)」は、Zapのスタート地点を指します。
例えば「受信したGmailの添付ファイルをDropboxに自動アップロードする」というZapを設定する場合、「Gmailを受信したら」という行動の起点がトリガーです。
【トリガーの設定手順】
1.あらかじめGmailアプリ内でZapierからのメールにラベル付けをしておく
2.検索窓で「Gmail」と入力し、表示される「Gmail」を選択する
3.「New Labeled Email」を選択し、「Save + Continue」をクリックする
4.GmailアプリとGoogleアカウントの紐付けのため「Connect an Account」をクリックする
5.Googleアカウント登録のメールアドレス(または電話番号)を入力し「次へ」をクリックする
6.パスワードを入力し「次へ」をクリックする
7.Zapierのアクセスを許可するために「許可」をクリックする
8.「Close and continue」をクリックする
9.接続したGmailアカウントを確認し「Save + Continue」をクリックする
10.プルダウンからGmailで設定した任意のラベルを選択し、「Continue」クリックする
11.取得テストのために「Fetch & Continue」をクリックする
12.「Test Successful!」と表示されれば完了
アクションの登録
Zapでは、トリガーが引き金となり「アクション(Action)」が発生します。先ほどの「受信したGmailの添付ファイルをDropboxに自動アップロードする」というZapの例だと、「Dropboxに自動アップロードする」ことがアクションです。
【アクションの登録検手順】
1.「Add a Step」をクリックする
2.「Dropbox」を選択し「Save + Continue」をクリックする
3.連携するDropboxを選択し、Zapierのリクエストを許可、「Continue」をクリックする
4.トリガーとアクションのテスト内容が表示されるので「Create & Continue」をクリックする
5.「Test Successful!」が表示されれば成功、正しく送付されていることを確認して「Finish」をクリックする
なお、アクション登録が終わった後、Zapを保存するために名前を入力し「Your Zap is ON」をONに設定します。
以上でトリガーとアクションを含めた新規Zapの登録は完了です。
タスク数・履歴の確認
自動化登録されたZapは「タスク(Task)」としてカウントされます。実行済みのタスク数や登録履歴を確認するには、「Task History」タブをクリックしてください。
実行されたタスクの一覧が表示されるので、ひとつのタスクをクリックすると詳細内容が表示できます。
Zapierの連携例
ここで、Zapierを使った代表的なアプリ連携例を紹介します。
①Gmailの添付ファイルをDropboxに自動アップロード
Gmailは個人でもビジネスでも利用しやすい無料メールサービス。Dropboxは幅広い種類のデータファイルを保管できるオンラインストレージです。
Zapierを通して、GmailとDropboxを連携し、Gmailを受信した際に添付ファイルを自動でDropboxへアップロードするように設定できます。ファイルの共有やバックアップも自動化設定が簡単に可能です。
②Googleスプレッドシートの記載内容をTrelloに自動アップロード
エクセルとほぼ同様の使い方ができるGoogleスプレッドシートと、付箋感覚で使える人気タスク管理ツールのTrelloの連携も容易です。
Zapierを利用すれば、Googleスプレッドシートで入力した内容を自動的にTrello内のタスクとして登録できます。また、一気にタスクを書き出したいときにも活躍します。
③GoogleカレンダーのスケジュールをSlackに直接通知
Googleカレンダーで登録したスケジュールを、Zapierを通してSlackで直接通知が可能です。
Googleカレンダー内の予定は通常Gmailで通知されますが、コミュニケーションツールのSlackでも通知できるようZapierで連携できます。予定の30分前に通知するなど細かく設定を変更できるため、さまざまな使い方が可能です。
④ブログの更新情報をFacebook・Twitterに投稿
ブログの更新情報を、FacebookやTwitterといったSNSに自動投稿できます。Zapierにて一度連携するだけで自動的に連携し投稿してくれるので、効率的なSNS運用が可能です。
まとめ:Zapierを使ってWebサービスの連携・自動化をしよう!
Zapierは、複数のアプリを使った毎日の繰り返し業務やタスク管理を自動化できる便利なツールです。
コーディングなど専門的な知識は不要。誰でも簡単に始めることができ、日常的に使っているほとんどのアプリを連携できます。
無料プランの他、有料プランのトライアルもあるので、小さなタスクから試してみることをおすすめします。Zapierを利用して、日々の時間をより有効活用していきましょう。