モバイルアプリの開発に特化したノーコードツールGlide(グライド)をご存じでしょうか?
本記事では、Glideのメリット・デメリット・開発事例・料金・使い方を詳しく解説しています。
Glideについて知りたい方は参考にしてください。
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ノーコードツールGlide(グライド)とは?
Glideとは、アメリカ発のアプリ開発用ノーコードツールです。データベースをスプレッドシートで管理でき、プログラミング言語やデータベースの知識がなくても利用できます。
近年急激に認知されてきたノーコードツールの中でも、Glideはスマホアプリの開発に特化したツールです。「自分でアプリを作りたい」という個人のニーズに答え、無料のテンプレートを用意するなど、スタートアップに貢献しています。
システム開発においてもっとも重要とされるのは、データベースの設計です。プログラミング経験のない人でも、Googleスプレッドシートさえ使えれば、自由自在にデータを扱えるようになります。
Glideは無料で登録してすぐに利用できるサービスです。公式HPは英語のみですが、この機会にぜひチャレンジしてみましょう。
Glideのメリット
Glideのメリットとして以下の点が挙げられます。
- データベースをスプレッドシートで管理できる
- マウス中心の操作でアプリを作れる
- 豊富なテンプレート
データベースをスプレッドシートで管理できる
Glideでは、データベースをスプレッドシートで管理します。スプレッドシートは、Googleドキュメントに標準装備されている、表計算ができるシートです。Microsoft社のExcelと同様の使い方ですが、有償ソフトのExcelと違い無料のため、多くの人が利用しています。
Glideでアプリを作成する際は、スプレッドシートに各種データを準備するだけで、プログラミングは必要ありません。
使い慣れたスプレッドシートを使用するので、アプリ制作がより簡単に感じられます。
マウス中心の操作でアプリを作れる
Glideでアプリ制作をする2つ目のメリットは、マウス操作中心の作業で、アプリ制作ができる点です。ノーコードで簡単にアプリを制作をすることが可能なので、タイピングが苦手な方でも心配いりません。
また、ノーコードの通称通り、コードの入力が必要ないため、コードを覚えたり、勉強したりする手間をカットできます。
本来ならプログラムコードが必要な工程も、Glideでは直感的にドラッグ&ドロップすることでパーツを配置できるので簡単に作業が進められます。
テンプレートが豊富
Glideでアプリ制作をするメリットの3つ目は、豊富なテンプレートが用意されていることです。テンプレートのデザインをみているだけで、完成後の想像がつき、モチベーションも上がってきます。
一方で、初めてGlideを利用する方の中には「テンプレートがたくさんありすぎて、どれを選べばいいのかわからない」という人もいるでしょう。その場合は、なるべくシンプルなテンプレートを選ぶのがおすすめです。はじめから複雑なものを選ぶより、シンプルなものの方が簡単に制作でき、完成後のイメージもしやすくなります。
Glideのデメリット
Glideのできないこと。デメリットとして以下の点が挙げられます。
- カスタマイズに制限がある
- 日本語に対応していない
- アカウントごとのログインが必要
それぞれ解説します。
カスタマイズに制限がある
Glideはノーコードでアプリを制作する簡易ツールなので、カスタマイズできるものに制限があるのがデメリットです。
用意されたテンプレートを使ってアプリを制作するため、デザインの自由度は低くなります。テンプレートの許容範囲内で「どの項目を表示するか」は選択できますが、その他は用意された基本の選択肢の中から選ぶしかありません。
基本的なレイアウトからは外れないので崩れにくいものの、標準的なアプリに仕上がります。
また、自由に変えられる配色も、アクセントカラー1色だけなので、デザイン面で他との差別化を図るのは難しいでしょう。
日本語の情報が少ない
Glideを利用するうえで2つ目のデメリットが、日本語の情報が少ない点です。
Glideは、アメリカの会社がリリースしたノーコードツールなので、公式HPの情報は全て英語で記載されています。チュートリアルの動画や、料金体系を説明するページも全て英語のため、英語が得意ではない人にとってハードルが高めです。最近になって日本人のユーザーが日本語でレビューを公開してくれるようになり、じわじわとユーザーが増えてきました。
日本語の公式HPができれば、さらに利用者が増えて、たくさんの楽しいアプリが誕生することでしょう。
アカウントごとのログインが必要
複数のGoogleアカウントでGlideのアカウントを作った場合、それぞれのデータを共有することはできないため、アカウントごとのログインが必要になります。
複数のアカウントで同時に利用している場合、1つのアカウントでログインすることはできません。他のアカウントとデータを共有できないためです。あくまでGoogleアカウント単位でデータを連携することになるので、アカウントごとのログインが必要になります。
アカウントを跨いでデータ表示させたい場合は、事前にどちらかのアカウントにデータを集約する必要があるのでご注意ください。
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Glideの使い方を解説!実際にアプリを作成!
実際にGlideを使ってみましょう!
Glideは日本語に対応していないため、初めて利用する方は少し難しいと感じるかもしれませんが、登録から実際のアプリ開発まで画像付きで解説しているため、安心です。
まずは登録
まずは、Glideに登録しましょう。
- 氏名
- どのような目的でGlideを利用するのか
- どこでGlideを知ったか
- 会社名
- 従業員数
- 業種
- 招待するメンバーのメールアドレス
- 招待リンクをコピー
テンプレートを活用して簡単にアプリを作成!
Glideでは、手軽にアプリを作るためのツールとして、たくさんのテンプレートを用意しています。
テンプレートには有料と無料があり、種類も数も豊富です。
【Glideのテンプレートの例】
- 予定表
- TODOリスト
- ブックノート
- 店舗情報
- ガイドブック
- 友達、チームメイト、従業員情報
- 注文、支払いアプリ
- ポッドキャストアプリ
さまざまなバリエーションがあるので、テンプレートでできることを確認し、作成したいアプリをイメージしてから始めましょう。
テンプレートを選択する前にGoogleアカウントの認証をしましょう。
テンプレートをクリックすると、サインインボタンが表示されますので認証してください。
「View All」からテンプレート一覧ページへ移動できます。
画面を下にスクロールすると、画像のようにテンプレートが表示されます。
ページ左上の検索窓からキーワードで検索することもできますので 、自身にあった最適なテンプレートを選択しましょう。
今回は会議アプリを作成してみます。
「Preview」からテンプレートのプレビューができます。
テンプレートをコピーすると、自動的にテンプレートを元にアプリが作成されます。
画面左側で主にデータベース関係の設定、画面右側で画面の見た目などのフロントエンドの編集ができます。
今回はテストなので、このまま編集はしません。
また、画面中央のアプリ画面を操作することで実際のアプリの動作を確認できます。
画面上部のスマホマークから他のデバイスのレイアウトの確認もできますので、アプリを公開する前に不備がないか確認しましょう。
アプリのシェア方法
最後に作成したアプリをシェアしましょう。
画面右上の「Share」をクリックすることで共有画面が表示されますので、最適な共有方法を選択してください。
共有方法には、共有リンク・電話番号への送信・QRコードといった方法があります。
Glideの料金プランは4つ!
画像出典:Pricing・Glide
次にGlideの料金を見ていきましょう。
Glideの料金は、Personal・Pro ・Private・EnterPriseの4つのプランに分けられます。
無料のPersonalからアプリの開発ができますが、データ容量や機能に違いがあります。
それぞれのプランについて詳しく解説しますので、プランを選択する際の参考にしてください。
Glideの料金は1アプリごとに発生します。
1つのアプリをPro Appで使う場合、料金は$32のみですが、2つのアプリに対してPro Appで使う場合、料金は$62になります。
Personal App(無料)
Personal Appの料金・機能 | |
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料金 | 無料 |
機能 |
|
Personalは完全無料のプランです。
Personalプランからアプリの開発ができるため、初めてGlideを利用する方はPersonalプランがおすすめです。
しかし、データの容量が500行・100MBまでと制限がある点に注意してください。
主な機能のとしては以下が挙げられます。
Pro App($32/月)
Pro Appの料金・機能 | |
---|---|
料金/月 | $32 |
機能 |
|
Pro AppはPersonal Appと比較して以下のメリットがあります。
- データ行が25.000に増える
- シートの更新数が無制限になる
- タブレット、Webのレイアウトにも対応できる
- 独自ドメインの使用ができる
- Google Analyticsの導入ができる
- その他機能のアップグレード&解放
Pro Appはデータ行が25.000・シート更新数が無制限になります。アプリのレイアウトもモバイル・タブレット・Webの3つに対応できるため、より柔軟なアプリ開発ができます。
独自ドメインの使用やGoogle Analyticsの導入もできるようになり、本格的な運用が可能です。
取引手数料は作成したアプリの中で商品を販売する際に発生する手数料です。
Stripeの処理料金は含まれていない料金になる点に注意してください。
Private App($40/月)
Private Appの料金・機能 | |
---|---|
料金/月 | $40 |
機能 |
|
Private APPでは、Pro Appの全機能に加えて、以下のメリットがあります。
- プライベートアプリの作成ができる
- 20人のプライベートユーザーの追加される
- 細かなセキュリティ設定ができる
プライベートアプリとは、許可した一部のユーザーだけが利用できるアプリのことです。
Pro App以下のプランで作成したアプリを実際に利用する場合、プライベート公開ができないため、アプリのリンクを知っている人なら誰でもアプリにアクセスできてしまいます。
社内の人間だけで使うアプリを作成したい場合などは、Private App以上のプランがおすすめです。
プライベートアプリにアクセスするユーザーが20人以上になる場合、1人あたり$2/月で追加できます。
Enterprise Apps(要問合せ)
Enterprise Appsの料金・機能 | |
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料金/月 | 要問合せ |
機能 |
|
Enterprise Appsでは、ProとPrivateの全機能に加えて以下のメリットがあります。
- 複数のアプリを作成できる
- 優先的なサポートが受けられる
- 専任のアカウントマネージャーがつく
- その他より高度な機能の使用
Enterprise Appsは完全に企業向けのプランとなっているため、個人で利用することはほとんどないでしょう。
優先的なサポートを受けられるほか、専任のアカウントマネージャーがつき技術的なサポートも受けられます。
詳しい料金については公開されていないため、Glide公式に問い合わせる必要があります。
Glideで作られたアプリの事例を10つ紹介!
最後にGlideで作られたアプリの事例を紹介します。
実際にGlideで作られたアプリの事例を10つまとめましたので、ご覧になりたい方は以下の「Glideの事例集+」からご覧になってください。
図書管理
画像出典:https://go.glideapps.com/pla
まいどるグルメコンシェルジュ
画像出典:https://maidol-gourmet.glideapp.io/
いなぎお弁当マップ
画像出典:https://inagiobento.glideapp.io/
瀬谷区公園マップ
画像出典:https://talented-wash-5231.glideapp.io/
Mei-Mei
画像出典:https://app.meiji-jouhoukyoku.com/
ミライのキオク
画像出典:https://mirainokioku-vol1.glideapp.io/
ちぇりまっぷ
画像出典:https://cheritheglutton.com/cheri-map/#toc8
現金出納帳アプリ(サンプル)
画像出典:https://star-boat-7025.glideapp.io/
アイデアカフェ
画像出典:https://ideacafe.glideapp.io/
BOOK GACHA
画像出典:https://mybookgacha.glideapp.io/
Glideを使うことで紹介したようなアプリを簡単に作ることができます!
\ノーコードの開発事例はこちら/
ノーコードツールGlide|まとめ
ノーコードツールGlideについて詳しく解説しましたが、参考になったでしょうか?
テンプレートを使って簡単にアプリ作成ができるGlideは人気が高く、実際にGlideを利用してアプリを作っている人もたくさんいます。一方で、公式サイトには日本語情報がなくサポートが足りないことや、複雑なアプリは作れないなど不満の声も聞かれます。
Glideはまだまだ発展途上ではありますが、無料で始められるツールです。この機会に是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。