あなたの右腕を目指す企業。 ‐ ライトアーム株式会社 ‐ 代表取締役 妹尾 健二

2016年1月設立。コンサルティング事業(IT・HR)を中心にシステム開発事業(受託・SES)、販売代理店、ブライダル事業、クラウドサービス事業、ファシリティ事業を展開。また、自社サービスとして最適婚:婚活サイトを活用した結婚相談所、リファレンスDB:経歴詐称を見破るサービス、keicho(ケイチョウ):eNPSと詳細サーベイを活用した社員のホンネ調査機能サービスを展開。

ライトアーム株式会社 ‐ 代表取締役/創業者 妹尾 健二

経歴:

1976年2月9日生まれ。高校卒業後、航空自衛隊に入隊。5年の任期を全うし、23歳の時にエンジニアとしてIT業界に参入。26歳で上京し、ITコンサル、開発部長、新規事業開発などを経て2016年にライトアーム株式会社を設立。

 

◎高校をご卒業されてから航空自衛隊に入隊されたんですか?

そうですね。1994年に高校を卒業して航空自衛隊に入隊しました。そこでは気象隊という部隊に配属され、予報を出すための情報収集や気象情報の分析を主に行っていました。気象予報士はまた別の資格や試験があり、その道を選択すると予報士をとるための学校に入学することになります。しかし、国の予算を多く使って取得することになるので基本的には自衛官としてずっと勤めていくと決めて学校に行くことになります。私の場合は正確にいうと通信士なんです。ですが、気象データというのが基本的に自衛隊の中では機密情報の扱いになるので、僕の職域をもっている通信員しか自衛隊の中の機密情報を取り扱えないルールなんです。その機密情報を取り扱う為の免許を私が持っていたのでたまたま気象隊に配属されました。

 

当時はまだ1994年に入隊していますが、世の中ではまだインターネットをダイヤルアップ接続を使って行っていた時代に国防用のイントラネットははるか未来を走っていたんです。なので当時はみんなが恐らく経験したことのないシステムを自衛隊では使っていました。その中でITってすごいなって思いながら過ごしていたんですけど、たまたまシステムリプレイスとなった時に7割ぐらい自動化されたんです。そこでIT技術の凄さを理解して、これから世の中の仕事がどんどんITの進歩によって取られていくと思いました。そこで自衛隊を辞めようと思った時に何をやったら仕事を取られないかを考え、自分がITをやればいいと考えました。入隊してから3年間はプログラミングに触れる機会はありませんでしたが、その後の2年間で通信教育を活用して独学でプログラミングを学びました。

 

◎自衛隊として勤めながらだとかなりハードだと思うのですが、実際どうでしたか?

当直の方が深夜に各部屋のドアを開けて巡回をするのですが、よくいつ寝てるの?と言われるくらい勉強してました。気象隊自体も夜勤がありますが、深夜帯はほとんど業務がなかったので空き時間を活用して勉強していました。

 

◎そんなに融通が利くんですね

とても柔軟ですね。自衛隊は基本的には勉強することだけはすごく寛容なんです。軍隊的なイメージは多分そのままなんですけど、労働時間以外はやはり人間なので。もちろん空き時間で運動を行うこともありましたが、基本的にはある程度自由に過ごせる環境でした。軍隊とはいえ1日走っても7キロぐらいしか走らなかったと思います。

 

◎自衛隊を退所されてからは何をされたんですか?

退所後はシステム開発を行っているベンチャー企業に転職しました。当時は2000年問題というのが世の中では言われていて、エンジニアがかなり不足していた状況だったんです。なので転職する時も入社ハードルがそこまで高くなかったんです。なので転職もタイミングも相まって出来ました。

 

◎そこからどのくらい勤められたんですか?

私はトータルで自分で立ち上げた会社を含めて10社転職しているんです。だいたい自分の中では2年で辞めるという思いを持っていて、人の3倍働いて2年で6年選手の先輩に追い付いたら退職するという自分のルールがありました。国家公務員というキャリアをなくしてまで転職しているので、転職して失敗したって言われるのも嫌だったので意地でも成功しようという思いがあって勉強して人の3倍働いて成果を出すことに専念していました。

 

◎転職されて以降は何をされたんですか?

そこからエンジニアとして転職しながらも、30歳までにはITコンサルをやると決めていたのでエンジニアからコンサルに転職し、開発武部長をやったり事業企画を行ったりしていました。

 

◎そこから1つの転機があったと思いますが、どんなエピソードがあったんですか?

その当時、転職活動をしていた時に新規事業の立ち上げを志半ばであきらめたんです。その時に勤務していた会社の経営が傾いてサービスをローンチ出来なかったんです。それが悔しくて資金力のある会社に転職して新規事業の立ち上げをしたいという思いがあって転職活動を行っていました。

 

また、その当時はベンチャー企業で執行役員もしていたので経営の面白さに気が付き、ベンチャー企業の経営者も選択肢としては考えていました。なのでこの当時は転職と経営者の2択で探していました。そこで3人の転職エージェントの方とお会いして2人の方は沢山のお仕事を紹介してくれていくつか企業からオファーを頂いてた状況だったんです。3社目のエージェントの方にも何となくその時の流れでお会いすることになったんです。

 

その方は代表の方でした。またいつものように経歴や転職理由などを説明して、そこでいま2つの選択肢で考えていることもお伝えしたところどちらも反対ですと言われてしまいました。

 

新規事業に関しては自分がこれまでにITコンサルとして多くの事業の立ち上げに携わってきた経歴があるので履歴書に記載させて頂いたんですが、サービスってどれも成功していないと指摘を頂きました。しかし、「企業からオファーが沢山くるものの、成功経験がない中でオファーがくる会社は新規事業の立ち上げを急かされる可能性が高く、後々良いキャリアを歩む事が難しくなる」とのことでした。実際にその通りだったんです。実際に私の周りでも辞めていく方を何度も見た経験があったので納得できました。

 

その次にITベンチャーの役員はどうなのかを聞いた時にそれも反対だと言われました。「結局エージェントに紹介されて入れしまう会社だと事業が立ち行かなくなったときに責任感から責任を全て背負って首が回らなくなる可能性が高く、あなたもそうなってしまいます」と言われぐうの音もでなかったんです。

 

そこで頂いた提案が、これまでのキャリアを活かして大手企業に転職し、開発部長として新たな実績を作ってから再度転職するという提案でした。

 

◎そのご提案を頂いてどうされましたか?

開発部長としてやっていたときは非常に大変な日々を過ごしていたので正直にお伝えするとこの提案はあまり好きではありませんでした。ですが、エージェントの方にご提案を頂いた後に「もし私が妹尾さんなら人脈や経験を活かして企業する」と言われたんです。成功するしないに関わらず3年やった後に転職してもキャリアとしては魅力的で遅くないとのことでした。それを言われたときに言葉が全く出ず、その日はそのまま帰宅しました。

 

その帰り道に起業しようと決意しました。

 

◎起業されてからは何をされましたか?

これまで転職活動を行う中で人材紹介に対してあまり良い印象を持ってなかったんです。ですが、今回の転職活動で人の人生にここまで寄り添えるお仕事ってすごく魅力的だと思いました。そこで起業してすぐに人材紹介を立ち上げました。

 

◎その当時はどんな大変さがありましたか?

もともとの付き合いのある会社様から沢山のお話を頂いていたので開拓すること自体は比較的スムーズに出来たと思います。私からの紹介であればこれまでの信頼から積極的に採用するとありがたいお言葉を頂けた会社様もいらしたので、順調ではありました。ですが、人材の集客部分がかなりレッドオーシャンなのでなかなか良い人材が獲得できず、ここは非常に大変な部分でした。最終的には約1年から2年で撤退しました。その間会社が成り立っていたのは私自身がコンサル業を行っていて収入が潤沢にあったからです。また、当時我々が立ち上げた音楽サービスをエイベックスに売却しました。そこにいる方からご相談頂いてエンジニアを沢山入れて頂きました。大手企業と直接契約をしていたのでそれがウリになって多くのエンジニアを外部から調達できたんです。案件情報や人材情報を頂いて案件や人材を探したりしました。そうこうしているうちに60社程のお客様とお取引が増えて、私1人で紹介業をやりながらコンサルや当時行っていた教育事業を兼任するのが難しくなりました。なのでシステム開発事業のSESは切り出して営業組織を1から作りました。

 

ですが、ここから仲間たちが増えた3期が一番大変でした。売上が3倍には伸びましたが、事業としては赤字だったので経営者としては非常に苦しい期間でした。メンバーを一人前にするのにすごく営業コストがかかっていたので、利益が出るまではなかなか苦しい期間になりました。

 

◎その後は売上も急成長しましたが、何をされたんですか?

シンプルにメンバーが頑張ってくれました。まだ若手だったので経験も少なく、メンバー全員が手探りで色んなことを覚えてくれました。やっぱりいきなり売上が上がるというよりは最初の半年はやっぱり苦しかったですし、徐々に良いお客様やパートナー企業が増えてきてそこを献身的にお付き合いをさせて頂く中でお客様からの信頼を得て徐々に案件を頂いたりしたので本当に地道にやってきた結果が反映されたと思います。やっぱり魔法なんかはどこにもありませんね。

 

◎ここから新しいサービスとしてkeichoなど立ちあげられましたが、きっかけはありましたか?

そもそもライトアームはお客様の右腕を目指すというコンセプトの会社として行っているのでお客様の成長のお手伝いをしようと思い事業を行っています。成長のためにはやはり人材ってすごく重要な要素を占めていると考えています。まず既存のメンバーが良いパフォーマンスを獲得するためには社員のモチベーションを高める施策を打たなければいけない。また離職率を下げる必要もある。この施策を打つためには、まずは社員の声を聞かなければ出来ないんです。なのでそこを考えてシステム設計を行って開発をしました。まずは自社で使ってみたいと思ったのと、無料で提供したいと思ったので費用は頂かずに提供しています。

 

◎今後将来的に会社として目指すビジョンや想いなど教えてください。

お客様の不利益の上で成り立つビジネスは一切作らず、少しでも社会的意義のあることやお客様の成長に繋がるサービスは利益を無視して積極的に作り、少しでも多くのお客様や世の中に貢献が出来るようにしていきたいと考えています。また、私1人が成長して会社が大きくなるよりかは多くの優秀な経営者を輩出することで世の中には雇用が生まれ、また優秀な経営者を輩出しようと良い連鎖が継承されると思っています。明らかにこの方が世の中にとって良いことが多く、また遠回りではありますが、親孝行にも繋がると思います。優秀な経営者のご両親が結果的に称賛される事にも繋がるのでこのような形で貢献していきたいと考えています。

 

-今回インタビューしたライトアーム株式会社様の情報-

会社HP:http://rightarm.co.jp/

keichoサービスサイト:https://www.ra-keicho.com/

最適婚サービスサイト:https://www.saitekikon.net/

リファレンスDBサービスサイト:https://ra-rfdb.com/