スマホやWebが私たちの生活に定着し、アプリを使うのが当たり前になっています。ゲームやコミュニケーション、動画・音楽配信など、毎日何かしらに触れているのではないでしょうか。
そんな日常のなかで「自分でもアプリを作ってみたい」と考える人が増えてきました。そこでこの記事では、アプリ開発を独学で効率的に学ぶ方法を中心に、アプリ開発のメリットなどをお伝えします。
後半では初心者におすすめの本や、オンライン講座もご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
この記事を参考に、アプリ開発にチャレンジしましょう。
アプリ開発は独学で習得できる?
アプリ開発は、独学で習得できます。しかし、挫折する人が多いのも事実です。
ここでは、独学で挫折しないための重要なポイントをお伝えします。
- 目的を明確にする
- 小さいものから作る
詳しく解説します。
目的を明確にする
アプリ開発は、作りたいアプリによって勉強方法が異なります。「○○みたいなアプリを作りたい」「CDゲームを開発したい」などの目的を明確にし、勉強方針を決めましょう。目的が具体的であるほど効率的に学習を進められます。
小さいものから作る
いきなり高度なものを作ろうとせず、すぐに完成できる小さなものから始めます。最初から大物に手を出すと、いつまでたっても完成せず、モチベーションが下がってしまいます。小さな成功体験の積み重ねが、挫折せず学習を続けるポイントです。
アプリ開発の独学には「低コスト」「自分のペースで勉強できる」などのメリットがあります。これから勉強を始める方は、ぜひ参考にしてください。
個人でアプリ開発をするメリット
個人でアプリ開発をすると、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、アプリ開発の3つのメリットをご紹介します。
- 収入源になる
- 転職・就職の際の強みになる
- プログラミング以外にもさまざまなスキルが身に付く
詳しく見ていきましょう。
収入源になる
個人でアプリ開発をすることで収入を得ることができます。その方法は以下の3つです。
- 有料販売する
- 無料でリリースしてアプリ内課金を設置する
- 無料でリリースしてアプリ内に広告を設置する
大きく利益が出るのは「有料販売」と「無料リリース後アプリ内課金」ですが、個人開発のアプリで一獲千金を狙うのは厳しいです。個人は企業のように莫大なプロモーションを掛けられないため、よほどの話題性がない限り埋もれてしまうでしょう。
おすすめは、3の「無料でアプリをリリースしてクリックで収入を得る」広告収入型です。
ダウンロードへの抵抗が少ない無料アプリは、広告がクリックされる可能性が高く、ダウンロード数が伸びれば広告収入も増加します。
ある程度の収入を得るには一定数以上のアプリをリリースする必要がありますが、決して高いハードルではありません。
転職・就職の際の強みになる
アプリ 開発は、就職・転職の場面で大きな強みになります。特に有利になる職業を二つご紹介します。
- ゲーム業界
- フリーランスエンジニア
詳しく見ていきましょう。
1. ゲーム業界
業界経験者がゲーム業界へ転職する場合、過去に参画したプロジェクトの実績を元に選考されることが多いです。未経験者にはそのような実績がないため、アプリ開発は自らのスキルとゲーム業界に入りたいという熱意を伝える手段になります。
また、会社によってはアプリ開発を入社試験の一環として義務付けている場合もあるので、アプリ開発の経験は有利になるでしょう。
2. フリーランスエンジニア
フリーランスのエンジニアとして活躍するためには、ポートフォリオの作成が欠かせません。ポートフォリオはその人のスキルレベルや、どんなものが作れるかを知ることができる指標です。
いくつかプロダクトを作成して、いつでも実績として見せられる状態にしておきましょう。
プログラミング以外にもさまざまなスキルが身に付く
アプリ開発をするとプログラミングの知識が身に付くことはもちろんですが、それ以外にも以下のような3つのスキルを得られます。
- 総合力が鍛えられる
- プログラム資産が増える
- ユーザーニーズを即反映できる
それぞれ見ていきましょう。
総合力が鍛えられる
アプリは技術力が高ければヒットするわけではなく、宣伝や収益などやるべきことがたくさんあります。全方位からのプロデュース能力が求められるため、結果的に総合力が鍛えられます。
プログラム資産が増える
個人でアプリを作ると「プログラム資産」として残ります。プログラム資産を増やしていけば、別のアプリを開発するときに流用開発がしやすくなり、計画的に量産できます。
ユーザーニーズを即反映できる
リリース後のユーザーレビューからは、アプリの修正点以外にもユーザーニーズを知ることができます。「もっとこうすれば面白くなる」などの意見をすぐに反映させ、飽きさせないアプリを制作できます。
独学でアプリ開発を学ぶ3つの方法
アプリ開発には特別な勉強が必要だと考えてはいませんか?
最近では小学校の授業で取り入られるほど、プログラミングは一般的なスキルの一つになってきています。
ここでは、独学でアプリ開発を学ぶ3つの方法をご紹介します。
本で勉強する
アプリ開発といえば最先端分野のイメージですが、独学には本が最適なのをご存じですか?
実はアプリ開発の歴史はまだ浅く、ネット上では情報を入手しにくいのが現状です。インターネット上に散見される情報は、全てが正しいとは限らず、部分的にしか掲載されていない場合が多いです。
本は監修されており、間違った方向に進むことはありません。体系的に情報が詰まっているので、アプリ開発をしながら効率よく学習できます。
ネット回線がいらないので、いつでもどこでも学習できるのも本のメリットです。
オンライン講座を受講する
独学が苦手な方は、オンライン講座でアプリ開発のスキルを習う方法がおすすめです。オンライン講座は、独学の無料サイトとは違って授業料が発生しますが、格安のものもあります。初めてプログラミングに触れる人は、基礎部分を無料会員登録で学習し、応用部分から有料サービスを利用しましょう。
オンライン講座のメリットは、動画やスライド学習などで視界から楽しみながら、プロの講師の授業を受けられるところです。見逃したところを何度も確認できるなど、自分のペースで勉強できるのも魅力です。
独学でアプリ開発を学ぶ人が集まるコミュニティーに入る
「1人ではモチベーションが上がらない」という方は、同じように独学でアプリ開発を学ぶ人が集まるコミュニティに参加しましょう。
ネットやSNSを検索すると、同じ悩みを持つ人がたくさんいるのがわかります。リアルで集まって勉強会を開いたり、情報交換をしたりと活発に活動している人も多いです。
コミュニティを利用すると、以下のようなメリットがあります。
- 効率的な勉強方法を教えてもらえる
- モチベーションを保てる
- 普段知り合えない人と出会える
- 相談相手ができる
同じ目的を持つ人たちと一緒に勉強を続ければ、挫折することなく目標を達成できるでしょう。思わぬところで人脈を作ることにもつながり、一生付き合える友人ができるかもしれません。
アプリ開発を独学で勉強するのにおすすめの本
アプリ開発を独学で勉強するための学習本も、数多く出版されています。本は、インターネット環境がなくても好きな場所やタイミングで読めるのでおすすめです。「本は重いので持ち歩きたくない」という場合には、Kindle版や電子書籍もあります。
ここでは、Web・Android・iPhoneそれぞれのアプリ開発の独学におすすめの本を、2冊ずつご紹介します。
Webアプリ開発
スマホアプリと比較すると覚えることが多そうな印象のWebアプリですが、未経験者向けの書籍もたくさん出ています。まずは入門書から始めましょう。
TECHNICAL MASTER はじめてのASP.NET Webフォームアプリ開発
出版社 : 秀和システム; 第2版(2019/11/12)
Microsoft社の定番Webアプリ開発フレームワークであるASP.NETの入門書です。
人気のMVCに対して手堅いニーズのあるASP.NET Webフォームを中心に、Windowsデスクトップアプリ開発経験者に分かりやすく構成。Visual Basicや最新・無料のVisual Studio Community 2019に対応。サンプルのダウンロードサービス付きです。
演習で学ぶWebサイト・Webアプリケーション制作入門
出版社 : 共立出版(2014/4/3)
本格的なWebサイト制作の前段階としての基礎を学ぶ教科書。多様なスクリーンサイズで動作するWebサイトやWebアプリ制作に必要な技術を取り上げています。
豊富な例題から学ぶ演習形式で、実際に講義を受けているような感覚になり、自然と知識や技術が身に付く構成です。
Androidアプリ開発
日本ではiPhoneが人気ですが、世界的にはAndroidのシェアが圧倒的です。将来的にも需要の高いAndroidでのアプリ開発に関する本をご紹介します。
Androidアプリ開発の教科書
出版社 : 翔泳社; 第2版(2021/4/12)
Java言語の学習者を対象として、Androidアプリ開発に必要なプログラミングテクニックを学ぶことができる書籍です。SDKのバージョンが上がっても通用する「Androidアプリ開発の基礎力」を積み上げ、体系的に習得していきます。Kotlin対応版もおすすめです。
はじめてのAndroidプログラミング
出版社 : SBクリエイティブ; 第5版(2020/12/19)
Androidアプリ開発初心者が、最短距離を進めるように配慮されています。
全体の流れが分かるようにAPIの解説などは最小限にとどめ、Android Studioのレイアウトエディタ機能での画面作成を徹底解説。開発言語のKotlinについても丁寧に解説しています。さまざまなサンプルアプリを作り、楽しみながら開発の基本が学習できます。
iPhoneアプリ開発
Appleが開発したプログラミング言語のSwiftと、アプリ開発の基礎を学びたい方におすすめの本を2冊ご紹介します。
絶対に挫折しないiPhoneアプリ開発「超」入門
出版社 : SBクリエイティブ; 第8版(2020/6/27)
これからはじめる人に読んでほしい本格入門書です。プログラミング経験ゼロでも安心の「疑問を残さない詳細解説」で、Swiftとアプリ開発の基本を習得できます。
「誰一人、絶対に挫折しない」を命題に、丁寧な解説にこだわった初心者向け学習本です。
SwiftUI対応 たった2日でマスターできるiPhoneアプリ開発集中講座
出版社 : ソシム(2021/2/1)
まず「体験」、そして後から「理解」することに重点を置いた学習本です。
プログラミングの文法説明は最小限にし、iPhoneアプリを実際に作って動かしていくことに比重を置いています。初心者の方は、読み飛ばさずに最初からじっくり取り組むことがおすすめです。
アプリ開発の独学を助ける格安オンライン講座5選
ずっと独学で文字と数字だけで勉強していては、楽しいアプリのアイデアも浮かばなくなるかもしれません。
「もっと楽しみながらプログラミングの学習をしてみたい」という方には、オンライン講座がおすすめです。プログラミングスクールへ通うほどの料金を払わなくても、格安で本格的な勉強ができるでしょう。
ここでは、楽しみながらアプリ開発の技術を学べる、格安オンライン講座をご紹介します。※情報は全て2021年3月時点のものです。
Udemy
Udemyは、さまざまな分野の学習をオンラインで受講できるサービスです。
各コースは、それぞれの分野のプロ講師が監修し、勉強したいコースだけを選べるので効率よく学習できます。購入後は無期限で何度でも受講できるので、自分のペースで進められるでしょう。
【Udemyの特徴】
- コースごとに学習内容が明確
- いくつかの質問に答えると、自分に合ったコースを見つけてくれる
- コースは全て30日間返金保証付き
タイトル(例) | 料金 | レッスン内容 |
【最新版】Tinder風Musicリストアプリを作成しよう! | 1,560円 |
|
LIFFを使ってLINEのミニアプリを開発しよう! | 1,380円 | LINEのLIFFを使った「お絵かきアプリ」「メール送信お問い合わせフォームアプリ」を完成 |
Progate
Progateは、初心者におすすめの無料で始められるオンライン学習講座です。全国で200万人のユーザーが利用しています。無料会員で基礎レベルの18レッスンを受講可能なので、まずはプログラミングに触れてみたいという方におすすめです。
【Progateの特徴】
- 紙の本よりも直感的で、動画よりも学びやすい「スライド学習」を採用
- 自分のペースで学習できる、復習しやすさが強み
- 実際にプロダクトを作りながら学べ、使えるスキルが身に付く
月額料金 | レッスン内容 | |
無料会員 | 0円 |
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プラス会員 | 980円
(税別) |
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ドットインストール
ドットインストールは、短い学習動画でプログラムを学べる初心者向けオンライン講座です。無料で「レッスン動画の視聴」「学習履歴の管理」などができ、プレミアム会員になるとレッスンの全過程を受講できます。
まずは無料のレッスンを受講してみてはいかがでしょうか。
【ドットインストールの特徴】
- 動画での学習のため、聞き逃した部分を何度も見直せる
- レッスン動画のほとんどが3分程度なので、短い時間で勉強できる
- プレミアム会員であれば疑問点を先生に質問できる
月額料金 | レッスン内容 | |
無料会員 | 0円 |
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プレミアム会員 | 1,080円
(税込み) |
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Schoo
Schooは、オンラインの生放送で専門講師の授業を直接受けられるサービスです。生放送の内容はプログラミングに限らず、ビジネスやITスキルをはじめとした最新技術、経済ニュースや健康・お金など多岐にわたります。
同じことを学びたい大人が集まり、コミュニケーションをとりながら学び続けられる学校です。
【Schooの特徴】
- チャット機能を使って授業中に直接先生へ質問したり、受講生同士で語り合ったりできる
- 新卒研修やエンジニア・デザイナー育成などに向けて多数の法人が導入
- 大学・専門学校・社会人教育事業者向けのDX支援
月額料金 | レッスン内容 | |
定額制料金プラン | 1,500円
(税込み) |
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paiza動画ラーニング
paiza動画ラーニングは、オンラインでプログラミングしながらスキルアップできる、プログラミング入門学習コンテンツです。講座には無料プランと有料プランがあり、好きな講座を選択してすぐに始められます。
【paiza動画ラーニングの特徴】
- 環境構築いらずでブラウザ上で言語を実行でき、すぐに学習を開始
- 3分動画と練習問題で効率的に学習できる
- 疑問点はエンジニアに質問して解決できる
月額料金 | レッスン内容 | |
無料プラン | 0円 |
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1か月プラン
(初月無料) |
1,078円(税込) |
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6か月プラン
(748円/ /月) |
4,488円
(税込) |
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12か月プラン
(600円/月) |
7,200円
(税込) |
まとめ:自分に合った勉強方法で学習を継続しよう
アプリ開発を独学で効率的に学ぶ方法を中心に、アプリ開発のメリットやおすすめの本などをご紹介してきました。
独学はモチベーションの維持が難しく、挫折しやすいといわれていますが、低コストで自分のペースで学習できるメリットもあります。本やオンライン講座、コミュニティに参加するなど、自分に合った勉強方法を見つけて、楽しみながら学習を続けていきましょう
この記事を参考に、アプリ開発にぜひチャレンジしてください。