新規事業が思いつかない時の対策|今すぐ使えるフレームワーク

「新規事業を立ち上げる際に何もアイデアが思いつかない」という状況に陥ったことはありませんか?ネタが思いつかなくても、フレームワークを活用すれば新規事業の立ち上げができることもあります。

今回はそういった方々のために、新規事業が思いつかない原因について触れながら、その対策について紹介します。今すぐ使えるフレームワークなどもお伝えするので、ぜひ参考にしてみて、新規事業立ち上げにチャレンジしてみてください。

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新規事業が思いつかない根本的な原因

なぜ新規事業が思いつかないのか、根本的な原因については以下が挙げられます。

  • アイデアを出すことに慣れていない
  • 素晴らしいアイデアを出さなくてはいけないと考えてしまう
  • 同僚に反対されるのが怖い

原因が分かればその部分を改善することで、いいアイデアを生み出せるかもしれません。自分自身と照らし合わせながら考えてみましょう。それでは、上記に挙げた3つについて詳しく見ていきましょう。

アイデアを出すことに慣れていないから

日頃からアイデアを出す習慣がないと、アイデアをどうやって考えたらいいかわからず迷走してしまいます。不安やリスクばかりが付きまとい、考えれば考えるほど頭が重くなることも。

しかし、アイデアは出そうと思って出せるものではありません。日頃から「こういう風に仕事をすれば効率良くなるのではないか」、「ここを変えればこういったものが生み出せるのではないか」と考えながら過ごしてみましょう。自分にはセンスがないと諦めてしまう人も多いですが、日々のトレーニングによってアイデアを出す習慣が生まれてきます。

素晴らしいアイデアを出さなくてはいけないと考えるから

新規事業においてアイデアを考えるとなると、誰も考えないような斬新なアイデアが必要と考える人も少なくありません。しかし、これまでにない事業のアイデアを考えることはハードルが高いものとなり、似たようなことはすでにほかの企業がやっているといったことも。

もし、そのようなアイデアが浮かんだとしても多くの人に認知されていないことであり、事業化するのはなかなか難しいといえるでしょう。今までにないアイデアを考えるより、既存のアイデアを少し変えることを意識してみましょう。

同僚に反対されるのが怖いから

アイデアを出し合う際、同僚や上層部の反対意見が怖いため、アイデアを出せないといったこともあります。とくに上層部の方は、経験からアイデアの欠点をすぐに見抜くでしょう。しかし、反対されたり否定的な雰囲気であったりすると、なかなか良いアイデアが出てきません。

新規アイデアの生み出し方としては、多くのアイデアを出し、その中から絞り込んで行くのが得策といえます。どんなアイデアでも否定されることを恐れずに出していくようにしましょう。

新規事業が思いつかない時の対策

現在では、少子高齢化が進み、さまざまな業界で市場全体がシュリンクしてしまうといわれています。しかし、実際に新規事業のアイデアを考えるとなるとなかなかうまく思いつかないもの。新規事業が思いつかない時の対策としては以下のようなものが挙げられます。

  • 国内外の事例や別ジャンルの知識をインプットする
  • 身近な暮らしの中の社会の「問題」を意識する
  • 今までの事業を分析する
  • 他社と比較して自社の強みや弱みを考える
  • 既存のものに付加価値をつけることができないか考える
  • アイデア出しの習慣をつける
  • フレームワークを活用する

詳しくみていきましょう。

国内外の事例や別ジャンルの知識をインプットする

新規事業が思いつかないときの対策の一つは、「さまざまなジャンルの知識をインプットする」ことが挙げられます。「仕事に必要なものだからインプットしよう」ではなく、「仕事に使えるかわからないけれど面白そうだから学んでみよう」というように頭の思考を変えてみてください。

日々の生活の範囲内ではインプットできる情報に限りがあります。そこで、国内外・ジャンルを問わず、書籍や雑誌、マンガ、映画などさまざまなメディアから情報をインプットしていきましょう。

身近な暮らしの中や社会の「問題」を意識する

新規事業を考える際には、世の中の現状を理解し、これから先どのような問題を解決していく必要があるか考えてみましょう。ポイントは、他社や既存事業では解決できない問題を考えることです。

画期的なアイデア自体には価値がなく、ニーズがあるからこそ価値のあるアイデアになるのです。そのため、新規事業のアイデアに切羽詰まった際は、まず世の中の問題、必要とされるアイデアから考えていきましょう。

今までの事業を分析する

新規事業のアイデアを考える第一歩として、既存事業の長所と短所を分析しましょう。自社の事業になるので、自社の強み、活かし方、弱みを克服した際の新しいビジネス像など細かな分析ができると思います。

ベースである既存事業が順調な原因をできるだけ客観的な視点から分析することで、ヒントを得ることもできるでしょう。

他社と比較して自社の強みや弱みを考える

自社の既存事業の分析を考えるのと同時に他社の強みや弱みも分析しましょう。他社の強みを自社に取り入れることで新たなビジネスを考えたり、他社の弱みを自社で補うことによって事業化できないかなどと分析したりできます。

また、他社が積極的にやらないことを自社で行うことによって、その事業を自社の強みにすることもできます。

既存のものに付加価値をつけられないか考える

これまで価値のないものとされていたものが新しい価値を加えることによって、価値のあるビジネスになることがあります。たとえば、これまで廃棄されていたものが利用価値のあるものになったり、業者向けから一般向けに販売変更したことによって多くのニーズが生まれたり。

視点を自社の周りから少しずつ広げていくことによって新しい付加価値が見出せるかもしれません。

アイデア出しの習慣を作る

アイデア出しの習慣としてまず、日頃から「何を考えているか」自覚することが重要です。「何のためにやっているのか」という目的を意識し、「どうすることによって効率よく行動できるか」などを考えながら行動しましょう。

また、その考えについてスマホなどのメモ機能を使うより、手書きにすることでさらなる思考につながります。

フレームワークを活用する

新規アイデアが思いつかない際は、フレームワークと呼ばれる枠組みを使った手法を活用するのも良いでしょう。何事においてもゼロから新しいものを生み出すのは大きな労力と手間がかかってしまいます。そのため、アイデアを考える習慣がなかった人にとって、新規事業のアイデアを出すことは難しいでしょう。

フレームワークを活用することで、アイデア出しに悩む時間が短縮されるだけでなく、自分自身では思いつかなかった新たな考えを生み出すこともできます。

新規事業のアイデア出しに活用できるフレームワーク

新規立ち上げの際に活用できるフレームワークには以下のようなものがあります。

  • KJ法
  • マンダラート
  • マインドマップ
  • ブレインライティング

メリットや活用方法などを押さえながら説明していきます。

KJ法

KJ法とは、研究活動や企業研修、学校教育など幅広いシーンで活用されている手法です。まずは、メモ用紙やカードなどにできるかぎりアイデアや収集した情報を書き込んでみましょう。アイデアが出揃った時点で関連性のあるものをグループ化します。もし、情報量が多い場合は小さいグループを作成してから、大きいグループにまとめてみてください。

そうすることで、思い浮かんだアイデアを切り捨てることなく幅広い情報から結論を導き出せるでしょう。

マンダラート

マンダラートとは、多くのビジネスパーソンやスポーツ選手が活用しているフレームワークです。まずは、3×3の9つのマスの中心に課題を書き込み、周りのマスに関連キーワードを書き込んでいきましょう。これを繰り返すことで幅広いキーワードから、気になるアイデアを見つけ出せます。

マンダラートは使いやすく、中央に書いた目標を軸に必要となってくる行動が記載されるので、見やすく誰でも活用しやすいフレームワークになっています。

マインドマップ

マインドマップは、経営者やビジネスパーソンに多く使われているフレームワークです。まずは、発送のスタート地点となるキーワードを真ん中に記載して、そのキーワードから浮かんだことを枝を伸ばすようにして書いていきましょう。

アイデアを整理する前に連想して繋げていくことで、新たな発見や問題点を見つけられます。これもマンダラートと同様にシンプルで使いやすいため、誰でも活用しやすいフレームワークです。

ブレインライティング

ブレインライティングとは、発言をせずシートアイデアを出していくフレームワークです。まず、6人程度のグループを作り、アイデアを出すテーマを決めましょう。テーマが決まったら5分おきに順番にシートを回していくことでアイデアを集めます。

少し時間はかかってしまいますが、発言が苦手な人も意見を出しやすいので、個々の意見を重視してアイデアを集めることができ、新しいアイデアを生み出しやすいです。

新規事業が思いつかない時によくある質問

新規事業が思いつかないときによくある質問についてまとめました。新規事業の開発に向いている人や収益化するために大切なこと、やってみなはれ精神などについて回答します。

h3 新規事業の開発に向いているのはどんな人ですか?

新規事業は既存事業と異なっていて、実績がない状態からスタートします。求められる人材としては以下のような人が挙げられます。

  • チャレンジ精神のある人

新規事業は新しいことを始めることから、チャレンジ精神は必須です。失敗を恐れず何度でもチャレンジできるメンタルも必要になってくるでしょう。

  • ロジカルに物事について考えられる人

新規事業において積極性は大事ですが、市場調査やデータ分析を行い論理的に判断できる力も必要です。

  • スピード感を持って行動できる人

市場や顧客のニーズは早い段階で変化していきます。この市場の変化に柔軟に対応でき、スピード感を持って行動できる人材が向いているでしょう。

  • 新規事業に携わった経験がある人

「経験がものをいう」という言葉があるように、立ち上げ経験者がいると計画通りに事業を進めやすくなります。内部の人間で経験者がいなければ、一時的に外部の人間を採用するのも選択肢です。

  • コストパフォーマンスを意識できる人

新規事業は既存の事業に比べてコストもかかってくるので、コスト面の管理がしっかりできる人材も必須です。

新規事業を開発する上でメンバーは重要です。新規事業の立ち上げでは、実績や経験はもちろん大事ですが、スピード感やチャレンジ精神のある人間を起用することも大事です。

h思いついた新規事業を収益化に繋げるために大切なことは?

思いついた新規事業を収益化に繋げるために大切なポイントは5つあります。

  • 経営理念を軸にして社員に共有をすること

世の中にはあちこちにビジネスチャンスが転がっています。社員と新規事業のアイデアを多く共有することで新たなビジネスを生み出す道筋が見えてくるでしょう。

  • リサーチに力を入れ、顧客のニーズや競合他社の動向を見ること

新規事業を行うにあたって、市場・競合他社のリサーチは重要です。リサーチするだけではなく、しっかり分析して活かせる形まで持っていきましょう。

  • 実現可能な事業計画を立てること

実現不可能な計画を立てることは時間の無駄になります。現場の意見なども反映させつつ実現可能な計画を立てましょう。

  • 事業達成に必要な売上数や販促活動など適切なマネジメントを取ること

経営者や管理職の方はこまめに現状を把握しておくことが重要です。売上に対しての利益率や生産コストを把握すること、社員に指示を出し販促活動を行うようにしましょう。

  • ホームページ・ブログ・SNSなどで発信を行うこと

現在ではSNSからの集客が大事になっています。SNSやブログは更新してもすぐには効果が生まれませんが、コツコツ発信を続けることで企業のファンも増えていくでしょう。

多くの社員と意見を共有できる場を設けることは大事です。プラスして、リサーチ力・マネジメント力・発信力に特化した人材がいると、より良い事業を生み出せるでしょう。

「やってみなはれ精神」とは何ですか?

「やってみなはれ精神」とは、サントリーの創業者が生み出した言葉です。どんな困難に陥ったとしても、どんなにたたかれたとしても、自身の商品やアイデアにこだわり、取り組む精神のことをいいます。現状に満足するのではなく、さらなる分野やアイデアを生み出すことに力を注ぐことは、長く世の中で生き残っていく上で重要であるとわかる言葉です。

まとめ

今回は新規事業が思いつかない原因や対策、活用できるフレームワーク、新規事業が思いつかない時の質問について紹介しました。

新規事業が思いつかない原因としては、アイデアを出すことに慣れていなかったり、反対意見が怖くて言い出せなかったりといった原因が挙げられます。

また、経営者・ビジネスパーソンの方でもすぐに新規事業のアイデアが思いつく人は少ないでしょう。自社・他社・顧客ニーズの分析を行ったり、一人で背負い込まず社員の方と共有したりすることで、アイデアが生み出しやすくなることも。紹介したフレームワークを使用するのもアイデアを生み出す有効な手段なので、本記事を参考に新規事業を生み出していきましょう。

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